日本では多くの企業が信用取引を行っているため、最初に商品やサービスを提供し一定期間が経過したら売掛金を回収します。取引先の倒産などが原因で回収不能となれば多額の損失を被ることになります。また多額の売掛債権を抱えて黒字経営を行っていても、入金期日までに時間があると当面の資金が不足する可能性が存在します。多額の資金を素早く調達するだけでなく、回収不能になるリスクを回避しキャッシュフローを改善できるサービスが売掛金買取です。
売掛金買取では入金期日前に一定の手数料を支払って売掛債権を売却し多額の現金を調達します。このサービスは2社間取引と3社間取引の2種類に分類できます。前者はサービスの提供会社と企業だけで行われるため、取引先に経営状態を知られる心配がありません。取引先が関与しないので手続きが素早く進み早ければ即日での現金化も可能です。
後者は取引先に通知して承諾をもらう必要があります。2社間取引と比べると時間がかかりますが1週間ほどで現金化できます。3社間取引は2社間取引よりも手数料が安いというメリットがあります。2社間取引では企業が売掛金を受け取りさらにサービスの提供会社へ支払います。
サービスの提供会社にとってリスクが大きいので手数料は売掛債権額の6％から40％が相場です。3社間取引では提供会社が直接的に売掛金の支払いを受けます。このタイプの売掛金買取は提供会社のリスクが小さいため、手数料は売掛債権額の1％から5％が相場とされています。素早く資金を調達したい場合は2社間取引を、手数料を抑えたい場合は3社間取引を選ぶとよいでしょう。